今回はかなり難しい話です。
最近経済の話題が多いようですが、
経済全体を示すマクロ経済学は、
現在なかなか成功していない現状があるようです。
いろいろな研究機関で研究が進んでいるようですが、
非平衡統計力学とマクロ経済学はかなり近いのではないかと思います。
と書くと、大半の方は何の話か全くわからない、
読みたくもないということになってしまわれるかもしれません。
皆さんのもっておられる物理のイメージは、
原子一個がどうなるかとか、車輪の回転がどうなるかといった、
個々の物体を記述する学問だと思われているかもしれません。
しかし統計力学では、
物事を集団の動きとしてとらえあくまで「統計」を利用して、
「マクロ」にとらえます。
つまりは、統計力学とマクロ経済学はちょっと近いのかな、
と思うわけです。
そして「非平衡」とはなにか。
これはかなり難しいんですが、
ある一定のまとまり(集団)の中ですべてが完結していない、
というめんどくさいことになります。
どういうことかというと、
卵があって、卵白で黄身が覆われてバランスがとれています。
そのバランスが卵白の領域だけでとれていない、という感じ。
つまりマクロ経済学に置き換えると、
世界はすべてつながっているし、
いろんなところでいろんなことが起こるので、
ごく小さな世界で経済が成り立っているわけではないということ。