お客様、お願いいたします

大物演歌歌手の「お客様は神様です」という言葉。


非常にいいと思います。
感謝の意志、大事です。


その感謝、もう一歩踏み込みませんか。


毎度おなじみ航空機ネタです。


着陸30分ほど前からベルトサインが点灯し
シートベルトの着用が指示され、
トイレも行けなくなります。


なぜかというと、
・高度の降下に当たり気流の悪いところを通過する可能性がある
・他機と接近する確率が高くなりニアミスなども発生する


・特に地表面近くではマイクロバースト
 (昔ながらの言い方では「エアポケット」)があり、
 相当な乱高下が予想される
など、一般のお客様には分からない危険が潜んでいます。


何らかの危険に遭遇した場合、
急降下・急上昇に際してベルトを外したお客様がたたきつけられ、
脳挫傷や頸椎の損傷など命の危険にさらされます。


命とトイレとどっちを取るか?という質問は
客室乗務員の方はなさいませんが、
当のお客様ご本人は知るよしもなく頭の中はトイレのことでいっぱいです。

危険だから制止するのです。

もう一度記します。
お客様は神様です。


ですがお客様はその道のプロではありません。


だからお金を払ってくださるのです。


プロならでは配慮をして、
お客様のおっしゃるとおりではないそれ以上の満足を目指すのが
プロです。


中国の古来の言葉にあります。
「逆命利君」


ことわざにあるくらいですから昔からある概念です。


おじゅん